腹たつ腹たつ腹たつ腹たつ
「くそやろおおおおおおおおおお」
自分しかいない家の中だとその叫び声はただただ空しさを強調する演出にしかならない。
わかっている。だからこそ、また腹がたつ。
ちきしょぅ。俺は呟き、酒を出す。俺は未成年だ。それがどうした。これで気持ちよくなれるんだったら、飲んでやろうじゃないか。
近くにあった、キミドリ色の背景にキャラクターが描かれた少し幼い雰囲気のコップに勢いよく注いでいく。……ぷっ。入れ物と中身のギャップに思わず吹いてしまった。
これでいいのだろうか。本当に、これで。
みんなが飲んでいる中俺だけ飲まなかった。それではぶられた。それを慰めるために飲んでいたんじゃ、バカみたいだ。
はぁ。大きなため息を一つ。一度天井を眺めた。それから、インスタントコーヒーと砂糖を探した。黒糖が見つかった。キミドリ色のサトウキビを浮かべると、口元が緩んだ。